スキップフロアで空間を有効活用！建てる前に確認しておきたい活用法
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近年は空間を有効活用できる住宅建築が注目されていますね。その中のひとつとして人気が出てきているのが「スキップフロア」です。限られた敷地でも空間を広く見せつつ、最大限に活用できるスキップフロアは、若い世代の家庭を中心に採用するところが増えています。
これから住宅の建築を予定しており、スキップフロアの導入を検討している人のために、こちらではスキップフロアのメリットやデメリット、より活用するための方法などについてご紹介しています。
スキップフロアってどんな家のこと？
スキップフロアとは、各階を半階ずつ設けてずらしながら上がっていくような住宅をいいます。分かりやすくいうと、1階があって中2階があり、2階があり、中3階があり…という形でつながった層になっている住宅です。高さをずらして作った空間だと考えるとさらに分かりやすいかもしれません。
スキップフロアは上に半階ずつ、地下に半階ずつなど、上下どちらに階層を増やしていくかは自由。また、部屋の延長にするか、収納にするかなどの使い方も自由なので、その人の思い思いの住宅を建築できます。
スキップフロアのメリット4つ
天井がたかくなりお部屋が広く見える
スキップフロアは、高さに違いはありますが空間自体がつながっているので、壁で仕切られていない分住宅を広く見せることができます。空間がつながっていることを考えると、とても大きなワンルームだと考えてもよいですね。
また、天井が高くなることで、住宅に大きな開放感を得られることができます。そのために多くの住宅で採用しているのが「吹き抜け」ですが、吹き抜けは冷暖房が効きにくいというデメリットがあります。スキップフロアは、スキップの高さを高くすることで開放感を得ることができ、かつ吹き抜けよりもランニングコストがかかりません。
それぞれのフロアを有効に使える
それぞれの部屋を壁で仕切ると、必然的に部屋と部屋を行き来する廊下が必要になります。しかしスキップフロアはすべての空間がつながっているため、廊下のようなデッドスペースを造る必要がなく、すべてのフロアを目一杯、有効に活用できるという点が大きなメリットです。狭小住宅は等に、スキップフロアにメリットを感じることができでしょう。
また、スキップフロアはそれぞれのフロアの使用方法における自由度が高いので、このフロアは収納に、このフロアは子どもスペースにと自由に使い分けることができる点も魅力です。
風通しがよく日当たり良好
空間が仕切られていないため風通しがよく、さらに日差しを遮る壁がないので、窓の位置を工夫すればどのフロアをも日当たりがよい点もメリットです。
常に家族の気配を感じられる
スキップフロアは部屋が丸見えというわけではなく、高さが異なるのでプライバシーはきちんと保つことができ、それでいて壁がないオープンな空間なので、常に家族の気配を感じることができます。
スキップフロアのデメリット3つ
空調効率が悪くなる
壁で部屋を仕切らないスキップフロアは部屋が広くなるため、場所によって温度にムラが出る場合も多く、冬に長時間過ごしたい場所が中々暖まらず、設定温度を上げなければならないこともあるでしょう。そのため、光熱費がかさむこともあるでしょう。
建築費用は高くなりますが、スキップフロアを検討する際は、断熱性の高い建材を使用する対策の検討が必要です。またシーリングファンやサーキュレーターで空気を循環させたり、床暖房などで足元を温めるなど、温度ムラが出ない対策をおこないましょう。
掃除が大変
スキップフロアは段差によって空間を仕切るため、どうしても階段を設置しなければなりません。
階段掃除については撫でるだけでほこりを吸着してくれるタイプのハンディモップなどを活用し、掃除しやすい道具や環境を揃えることが大切です。
バリアフリーでないためお子さまや高齢者のケガのリスクあり
子どもや高齢者にとって、階段の多い家は事故や怪我のリスクがあります。
歩き始めでの赤ちゃんは、階段を上ることもあるため、少し目を離したタイミングで階段を踏み外してしまう事故も考えられます。
高齢者も階段の上り下りの際に転倒してしまうリスクがあるほか、将来的に車いすを利用することになった場合、暮らしにくさを覚えるかもしれません。将来性のことを考えてスキップフロアの導入はよく検討しておきましょう。
スキップフロアの活用方法
キッチンからダイニングを見下ろす
お母さんがもっとも多く滞在するキッチンの下にダイニングを設置すれば、子どもたちの様子を常に把握できます。上を見上げるよりも下から見下ろすほうがすぐに目を向けることができますし、シンクの死角になって子どもが見えないことがないので安心ですね。
どの階段からも玄関を見渡せる作り
すべての階段から玄関を見渡すことができるようにステップフロアを作り、家族の様子をすぐに把握できるように設計している住宅もあります。部屋があまりに開放的だと、気配は感じられても落ち着かないので思春期の子どもがいる家では居心地が悪いと感じてしまうかもしれませんが、階段から玄関が見える程度であればプライバシーを妨げることもありません。
おわりに
スキップフロアは設計の自由度が高い点が大きな魅力です。同じスキップフロアを採用した住宅でも、設計によってとても個性的な家を建てることができます。狭い空間を有効に活用でき、かつ家族とのコミュニケーションもしっかり取れるスキップフロアの導入を、ぜひ検討してみてはいかがでしょう。
